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お墓の引越しについて

2007.9.27

 


「お墓参り」と聞くと、皆さんは故人の命日やお盆・正月に帰郷したとき、あるいは法事のときなど、さまざまなタイミングでお参りされることと思います。その際、久しぶりにご親族の方たちと出会う機会となったり、あるいは、墓石の前で拝んでいると自分の気持ちが落ち着いてくる瞬間があると思います。

ところが、お墓が遠い故郷にあったり、少し離れたところにあったりすると、なかなかお墓参りへ行くのがたいへんに感じてしまうこともあるでしょう。また、お墓をいままで守ってくれていた故郷でも、いろいろな状況が変化してくるにつれて難しくなってくることも考えられます。

最近ではお墓の引越しをお考えになる方が増加しているようです。お墓の引越しのことを墓地埋葬法では「改葬」といいます。厚生労働省によると、改葬件数は10年程前までは6万件〜7万件台でしたが、2005年度では9万件を超えています。

ここでは、お墓を引越しすることを考えてみましょう。お墓の引越し(=改葬)をするには、「改葬許可証」が必要になります。この許可証をいただくためには、@まず引越し先のお墓を決定し、お墓の管理者から「受け入れ証明書」をいただきます。そして、A元のお墓がある市区町村から「改葬許可申請書」を取り寄せ、元のお墓のある管理者から「埋葬証明書」をいただきます。そして、この「受け入れ証明書」と「埋葬証明書」を「改葬許可申請書」に添付して提出し、市区町村より「改葬許可証」を発行していただきます。その後に、遺骨の移動ができることになります。

 受け入れ先のお墓に「先祖代々墓」やいわゆる自分の「個別墓」とは違い「永代供養墓」を選ぶケースもあるようです。あるいは、亡くなったときは「個別墓」に入るけれど、供養してくれる人がいなくなったら「永代供養墓」に遺骨を移してもらう方法もあるようです。

 このように、自分が入るお墓を選ぶだけでなく、お墓の管理の方法も「引越し」をすることによって選択できることに気づくでしょう。また、自分が管理できなくなったときのことも考えてみると、さまざまな方法があることに気づくでしょう。