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ポスト「規制緩和」

2006.12.8   


IT関連や通信事業が躍進する中で、IP電話を扱うベンチャー企業が巨額の詐欺容疑で警視庁の家宅捜索を受けています。個人投資家が増加する一方で、こうした悪徳商法が比例的に増加していく現状において、出資法違反などではなく、刑法犯罪として着手されている点において、被害の深刻さを伺うことが出来るでしょう。

 いわゆる「規制緩和」によって市場への参入の自由が認められ、自然な市場原理によって競争が生まれることは、今後私たちが「小さな政府」を実現していく上で不可欠といえます。しかし他方では、明確なルールを策定し、これに違反する者に対しては厳重な処分を与え、場合によっては市場から排除できるような監視システムが必要となってくる様に思えます。

 来年の夏から施行される「金融商品取引法」では、一般からの投資を募る際の規制が一層強化されます。これは、投資家への説明や広告の中でリスクに関する説明を徹底することが義務化されるものです。

 このように、「規制緩和」だけでなく、やはり「規制強化」に頼りがちな側面がある点が浮き彫りになると同時に、企業側自身にも一層「コンプライアンス(遵法精神)」が強く求められるようになるでしょう。